プラークコントロールって?

以前から歯列矯正は歯に金属ワイヤーを取り付けるのが一般でしたが、現在は別の方法も生まれています。その中で、特に需要が増えている治療方法がマウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)です。ただマウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)自体がまだ比較的新しい治療法のため、どんなことをするのか知らない人が案外多いといえます。そこでこれから歯列矯正をマウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)をやってみたいという人に、基本的な流れと長所と短所を紹介します。

【マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)の基本的な流れと長所と短所】
■基本的な仕組み・特徴
マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)とは、透明な樹脂製素材を使って歯列矯正をする方法です。マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)で治療を行いたいと歯科医院に伝えると、まず矯正歯科医が治療可能な歯並びなのかを判断します。その上で治療可能な患者さんにはレントゲンや光学印象を使って歯形やあごの形などの顔面の詳細なデータを取ります。この詳細情報をコンピュータ入力して、正しい歯並びになるようにシミュレーションします。マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)の専用機械で製作されたマウスピースが出来てきたら患者さんに装着してもらいい、約10日毎に新しいマウスピースに変えることを繰り返しながら最終的に正しい咬み合わせになるように歯を動かしていくという治療方法です。因みにこの装置は海外で製造されるため薬機法対象外となります。

金属ワイヤーを使った従来の矯正装置(マルチブラケット装置)に比べると、マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)は透明な樹脂のマウスピースを取り付けるだけなので相手から気づかれる可能性は低いです。そのため口を開ける機会が多い授業や仕事の際に、見た目を気にしなくて済み快適に過ごすことができます。

【他の治療法との違い】
歯列矯正において金属ワイヤーを使うマルチブラケット装置との大きな違いは、マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)が取り外しが可能なことと、金属アレルギーを持っている人でも安心して利用できることです。従来から主流のブラケット矯正は金属ワイヤーにより歯に対して適切な矯正力を発揮してくれますが、いろいろな金属を使っているためアレルギー体質の人にはある特定の種類の金属に反応して金属アレルギー症状が出る場合もあります。それが軽度であれば口の中が痒くなる程度で済みますが、重度のアレルギーの場合には口の中の粘膜が腫れることで、呼吸がしづらいまたは飲食物が飲み込みにくいなど生活に支障をきたすこともあります。最悪の場合、喉の奥にまで炎症が広がって気道をふさいでしまうリスクや、アナフィラキシーショックなど意識障害を起こすリスクもあります。そのため金属アレルギーが疑われる人はブラケット矯正をする際にアレルギーチェックを事前に行い、もし金属アレルギーであればそれに対応した治療法を選択しなければなりません。

マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)は、アレルギー反応がない樹脂を使って成型をします。これまで金属アレルギーがあって矯正できなかった人も、マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)であればアレルギーを気にせずに矯正をすることが可能です。

【メリット・デメリット】
これからマウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)をやってみたいという人のために、今一度メリットとデメリットを知っておく必要があります。
【メリット】
・口腔内ケアをしやすい
マウスピースを取り付けるだけなので、食事や歯磨きの際に簡単に取り外せます。そのため寝る前の口腔ケアをしたいときに、マウスピースを取り外せるので虫歯など口腔内トラブルになる可能性が低いです。
#口の中が傷つきにくい
ブラケット矯正の欠点として、装置が粘膜に接触して傷になったり口内炎を起こすことがありますが、マウスピース矯正はその可能性がほとんどありません。

【デメリット】
・診察の結果として矯正できないタイプもある
マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)は気軽に矯正できるのが強みですが、全ての人が治療可能というわけではありません。インビザラインによる矯正治療は、歯並びや咬み合わせの状態を診査した上で治療可能かを判断する必要があります。

・矯正には時間がかかる
マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)では毎回0.2mmくらいの歯の移動量のため、治療完了は半年から2年程度先になることを考慮する必要があります。また、決められた装着時間があり、毎日20時間装着を守らないと予定通りに治療が進みません。

・自己管理をしないといけない
マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)は取り外せるのが利点である半面、きちんとした自己管理が必要です。食事する際にティシュペーパーで包んだりすると間違って捨てられてしまう人も少なくありません。またきれいに見えても1日使っただけでかなり汚れているので、アライナーを使うときには毎日に専用の洗浄剤で清潔にする必要があります。

【当院での流れや費用について】
マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)は保険適用外の治療になり、マウスピースを使用する数によって費用は大人で50万から90万円くらいかかります。なおインビザラインは海外での製作のため薬機法対象外になり、インビザラインに関する説明後には必ず同意書にサインしていただきます。
実際の治療は数本の歯にアタッチメントという小さな歯冠色の突起を付け、数か月から2年ほどの間10日毎に新しいアライナーに交換しながら歯並びを正常咬合に近づけていきます。歯を正常な状態に動かし終わったらリテーナーという後戻りを防止する装置を1日に12時間くらい装着して2年ほど続けてもらいます。

【よくある質問】
Q:インビザラインを使用するのに年齢の上限はありますか?
A:歯周組織が健康であれば年齢による上限はございません。
Q:歯肉炎や歯周病がありますが、インビザライン治療は可能ですか?
A:歯周病のまま矯正治療すると症状を悪化させる場合もあります。先に虫歯や歯周病の治療をしてから、インビザライン治療を始めた方が良いでしょう。

矯正治療にはいろいろな方法があるので矯正歯科医に相談をしよう!
マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)は目立たなく気軽に治療できるのがメリットですが、オーダーメイド治療のため治療コストが高いことがデメリットです。当院では矯正治療に関して様々な無料相談を受け付けています。部分矯正やブラケット矯正を併用した方法もあるのでご自分に合った矯正治療法を選ぶと良いと思います。