コラムcolumn

マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)とは?

2024.11.19更新

以前から歯列矯正は歯に金属ワイヤーを取り付けるのが一般でしたが、現在は別の方法も生まれています。その中で、特に需要が増えている治療方法がマウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)です。ただマウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)自体がまだ比較的新しい治療法のため、どんなことをするのか知らない人が案外多いといえます。そこでこれから歯列矯正をマウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)をやってみたいという人に、基本的な流れと長所と短所を紹介します。

【マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)の基本的な流れと長所と短所】
■基本的な仕組み・特徴
マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)とは、透明な樹脂製素材を使って歯列矯正をする方法です。マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)で治療を行いたいと歯科医院に伝えると、まず矯正歯科医が治療可能な歯並びなのかを判断します。その上で治療可能な患者さんにはレントゲンや光学印象を使って歯形やあごの形などの顔面の詳細なデータを取ります。この詳細情報をコンピュータ入力して、正しい歯並びになるようにシミュレーションします。マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)の専用機械で製作されたマウスピースが出来てきたら患者さんに装着してもらいい、約10日毎に新しいマウスピースに変えることを繰り返しながら最終的に正しい咬み合わせになるように歯を動かしていくという治療方法です。因みにこの装置は海外で製造されるため薬機法対象外となります。

金属ワイヤーを使った従来の矯正装置(マルチブラケット装置)に比べると、マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)は透明な樹脂のマウスピースを取り付けるだけなので相手から気づかれる可能性は低いです。そのため口を開ける機会が多い授業や仕事の際に、見た目を気にしなくて済み快適に過ごすことができます。

【他の治療法との違い】
歯列矯正において金属ワイヤーを使うマルチブラケット装置との大きな違いは、マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)が取り外しが可能なことと、金属アレルギーを持っている人でも安心して利用できることです。従来から主流のブラケット矯正は金属ワイヤーにより歯に対して適切な矯正力を発揮してくれますが、いろいろな金属を使っているためアレルギー体質の人にはある特定の種類の金属に反応して金属アレルギー症状が出る場合もあります。それが軽度であれば口の中が痒くなる程度で済みますが、重度のアレルギーの場合には口の中の粘膜が腫れることで、呼吸がしづらいまたは飲食物が飲み込みにくいなど生活に支障をきたすこともあります。最悪の場合、喉の奥にまで炎症が広がって気道をふさいでしまうリスクや、アナフィラキシーショックなど意識障害を起こすリスクもあります。そのため金属アレルギーが疑われる人はブラケット矯正をする際にアレルギーチェックを事前に行い、もし金属アレルギーであればそれに対応した治療法を選択しなければなりません。

マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)は、アレルギー反応がない樹脂を使って成型をします。これまで金属アレルギーがあって矯正できなかった人も、マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)であればアレルギーを気にせずに矯正をすることが可能です。

【メリット・デメリット】
これからマウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)をやってみたいという人のために、今一度メリットとデメリットを知っておく必要があります。
【メリット】
・口腔内ケアをしやすい
マウスピースを取り付けるだけなので、食事や歯磨きの際に簡単に取り外せます。そのため寝る前の口腔ケアをしたいときに、マウスピースを取り外せるので虫歯など口腔内トラブルになる可能性が低いです。
#口の中が傷つきにくい
ブラケット矯正の欠点として、装置が粘膜に接触して傷になったり口内炎を起こすことがありますが、マウスピース矯正はその可能性がほとんどありません。

【デメリット】
・診察の結果として矯正できないタイプもある
マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)は気軽に矯正できるのが強みですが、全ての人が治療可能というわけではありません。インビザラインによる矯正治療は、歯並びや咬み合わせの状態を診査した上で治療可能かを判断する必要があります。

・矯正には時間がかかる
マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)では毎回0.2mmくらいの歯の移動量のため、治療完了は半年から2年程度先になることを考慮する必要があります。また、決められた装着時間があり、毎日20時間装着を守らないと予定通りに治療が進みません。

・自己管理をしないといけない
マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)は取り外せるのが利点である半面、きちんとした自己管理が必要です。食事する際にティシュペーパーで包んだりすると間違って捨てられてしまう人も少なくありません。またきれいに見えても1日使っただけでかなり汚れているので、アライナーを使うときには毎日に専用の洗浄剤で清潔にする必要があります。

【当院での流れや費用について】
マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)は保険適用外の治療になり、マウスピースを使用する数によって費用は大人で50万から90万円くらいかかります。なおインビザラインは海外での製作のため薬機法対象外になり、インビザラインに関する説明後には必ず同意書にサインしていただきます。
実際の治療は数本の歯にアタッチメントという小さな歯冠色の突起を付け、数か月から2年ほどの間10日毎に新しいアライナーに交換しながら歯並びを正常咬合に近づけていきます。歯を正常な状態に動かし終わったらリテーナーという後戻りを防止する装置を1日に12時間くらい装着して2年ほど続けてもらいます。

【よくある質問】
Q:インビザラインを使用するのに年齢の上限はありますか?
A:歯周組織が健康であれば年齢による上限はございません。
Q:歯肉炎や歯周病がありますが、インビザライン治療は可能ですか?
A:歯周病のまま矯正治療すると症状を悪化させる場合もあります。先に虫歯や歯周病の治療をしてから、インビザライン治療を始めた方が良いでしょう。

矯正治療にはいろいろな方法があるので矯正歯科医に相談をしよう!
マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)は目立たなく気軽に治療できるのがメリットですが、オーダーメイド治療のため治療コストが高いことがデメリットです。当院では矯正治療に関して様々な無料相談を受け付けています。部分矯正やブラケット矯正を併用した方法もあるのでご自分に合った矯正治療法を選ぶと良いと思います。

投稿者: 大通り矯正歯科クリニック

裏側矯正(リンガルブラケット矯正)とは?

2024.11.19更新

歯列矯正には複数の方法があり、それぞれ異なる特徴を持っています。そして、見た目が気になるという人に向いているのが、リンガルブラケット矯正です。裏側矯正とも呼ばれる方法で、歯の裏側に矯正器具(ブラケット)を装着します。では、リンガルブラケット矯正は具体的にどのような形で進めていくのか、どういったメリットやデメリットがあるのかなどを確認していきましょう。

【歯の裏側に器具を取り付けるリンガルブラケット矯正】
リンガルブラケット矯正は歯の裏側に矯正器具(ブラケット)を装着する矯正方法です。基本的には歯の表側に矯正器具を取り付けるタイプと変わりなく、少しずつ力を加えながら、歯を正しい位置へと移動させていきます。リンガル矯正で使用する矯正器具は、患者さん毎にオーダーメイドで作製され、歯の型を取ってから約1ヶ月後に治療スタートとなります。
リンガルブラケット矯正治療でも表側矯正同様で歯がある程度移動したら、ワイヤーを調整してさらに移動させるということを繰り返します。そのため、およそ毎月調整のための通院が必要です。歯の移動が完了するまでの期間は個人差がありますが、大体2年から3年程です。また、歯の移動が終わってからは、元の状態に戻らないように2年程、保定治療を行います。保定装置(リテーナー)にもいろいろな種類があり、透明なタイプもあるため目立たない形での保定も可能です。

【リンガル矯正のメリットとデメリットとは】
リンガルブラケット矯正にもメリットとデメリットの両方があります。両方を考慮した上でリンガルブラケット矯正にするかを決めることが大切です。

・歯列矯正を受けていることを知られにくい
リンガル矯正の大きなメリットと言えるのは、矯正器具が見えにくい点です。矯正器具が歯の裏に隠れているので、近くで見なければ分かりません。そのため、周囲の人に器具が見えてしまうことを心配せずに日常生活を送れます。

・矯正中に虫歯になりにくい
歯科矯正中は矯正器具と歯の間に食べかすや細菌が残ることで虫歯や歯肉炎になるリスクが高まりますが、通常リンガルブラケット矯正の方が虫歯になりにくいようです。何故かというと矯正器具を取り付ける歯の裏側は唾液が循環しやすい環境になっているため、唾液によって常に器具と歯の間を洗浄することが可能だからです。もちろんブラッシングなどのケアは必要ですが、虫歯の原因になる食べかすや細菌が表側矯正の場合より少ないので、虫歯のリスクも減ります。

・滑舌に影響が出てしまう
リンガルブラケットを歯の裏側に取り付けていると、発音する際に舌が矯正器具に触れてしまいます。その結果、滑舌に影響が出てしまうのがデメリットです。発音時に舌を前歯の裏側に付けなければならない、サ行やタ行、ラ行の発音に影響が出易いようです。通常、矯正開始から一定期間が経過して慣れれてくると、特に問題なく発音することが可能です。

・対応できない歯並びがある
リンガルブラケット矯正はある程度の難易度の高い歯並び治療にも対応可能です。但し、歯の裏側に矯正器具(ブラケット)を取り付けることが困難な場合には対応できないこともあります。

【他の矯正とリンガルブラケット矯正の違い】
矯正治療の方法は大きく3つに分かれます。オーソドックスな表側矯正と、リンガルブラケット矯正(裏側矯正)、透明なマウスピースを装着する矯正の3つです。表側矯正とリンガルブラケット矯正は、口を開けた時に矯正器具が見えるかどうかが大きな違いです。表側矯正は唇や頬の内側の粘膜が器具に接触して傷付き易いものの、リンガルブラケット矯正では歯の裏側に器具が装着されるため比較的粘膜のダメージは少ないようです。また、リンガル矯正はオーダーメイドの矯正器具を使用するため表側矯正よりも費用が高くなります。
リンガル矯正とマウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)の費用に大差はありません。どちらもオーダーメイドの矯正器具を使用します。そして、矯正治療を受けていることに気づかれにくい点も共通です。マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)は、矯正は食事をする際や歯磨きの際に取り外せるのがメリットです。

【見た目や周囲の反応が気になる人に向いているマウスピース矯正とリンガル矯正】

歯列矯正を受けたいけれども、見た目が気になり断念してしまう人は大勢います。そのような人でも、マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)やリンガル矯正であれば、問題なく矯正治療を受けられるのではないでしょうか。見た目の問題はほとんどなく、矯正治療を受けているということを周囲の人に知られずに済みます。したがって、見た目や周囲の反応が気になる人はマウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)やリンガルブラケット矯正を選ぶと良いでしょう。

投稿者: 大通り矯正歯科クリニック

マルチブラケット矯正とは?

2024.11.19更新

矯正治療はさまざまな装置や方法が開発され、見た目やライフスタイルに合わせて選択できるようになりました。その中でも、定番の治療法とされる表側のマルチブラケット矯正が進化を遂げてきています。今回、矯正治療の基本となるマルチブラケット矯正の仕組みや特徴、他の治療方法との違いに加え、メリット・デメリットを紹介します。治療の流れや費用、よくある質問についてもご説明しますので参考にしてみてください。

マルチブラケット矯正とは?矯正治療への理解を深めましょう。
マルチブラケット矯正は、歯列矯正の方法の一つです。金属やセラミックでできたブラケットと呼ばれる矯正器具を、一本一本の歯に歯科用接着剤で装着します。その上でブラケットの溝にワイヤーを通して歯の移動を行い歯並びを変化させていきます。マルチブラケット矯正の特徴は様々な症例に対応可能なことです。
なお、マルチブラケット装置の種類はいくつかあります。装置により素材や見た目、治療期間や費用などが異なるため、違いを理解してから治療を始めると良いでしょう。
メタルブラケットは金属を使用しているため一番耐久性があり、治療し易いのが特徴です。また費用は比較的安く済むものの装置が目立つのがデメリットです。セラミックブラケットはブラケット自体が透明で、目立ちにくいメリットがありますが、費用は若干高めになります。リンガルブラケットは歯の裏側に付ける矯正器具です。そのため矯正していることを他人に知られたくない思春期の方や社会人にも人気です。ただし、表面にブラケットをつける場合に比べて費用が高くなることがデメリットと言えます。最近ではデーモンシステム、ジーニアスシステムなどセルフライゲーティングブラケットは、シャッター式の特殊なブラケットを使用して小さい力で矯正が可能になる装置です。歯の移動が比較的早く、矯正中の痛みを抑えられる点もメリットとされます。

【マルチブラケット矯正とマウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)との違い】
マルチブラケット矯正と比較されることが多いのが、マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)です。透明なプラスチック素材で作られたマウスピースの交換を繰り返しながら歯を矯正する方法ですが、対応できる症例の範囲はマルチブラケットに比べて狭くなります。マルチブラケット矯正は治療期間中に矯正装置を外すことができませんが、マウスピース型矯正は食事や歯磨きなどの際に装置を外せます。マウスピースは1日20時間以上装着しないといけないため、自己管理が大切です。

【マルチブラケット矯正のメリットとデメリット】
マルチブラケット矯正のメリットは、他の矯正治療では難しいとされる症例にも比較的治療費を抑えて対応可能なことです。金属に代えて白や透明のブラケットを使うと、目立たない矯正を実現できます。マルチブラケット矯正のデメリットは、マウスピース型カスタムメイド矯正(インビザライン)と比べてが装置が目立つことです。ブラケットの周りに汚れが付き、虫歯や歯肉炎などの原因になる場合もあります。また金属アレルギーの患者さんには使えないこともあります。

【治療の流れや費用について】
マルチブラケット矯正治療は、患者さんの悩みを聞くことから始まります。治療の希望をヒアリングしながら、お口の状態をチェックし、治療計画を立てるために精密検査を実施します。精密検査では、あご全体のレントゲンに加え、あごの形やずれを把握する頭部のセファログラム、かみ合わせ検査、口腔内や顔面の写真撮影などを行います。検査データを元に作られた治療計画に患者が同意すると、いよいよマルチブラケットが装着されます。
治療開始の段階で、マルチブラケット装着時の歯磨きの仕方や、粘膜の痛みを緩和するワックスの使用方法が伝えられます。矯正治療中は1ヵ月から2か月に1度ほどの通院が必要です。通院時にワイヤーを調整を行います。歯並びやかみ合わせが整うと歯を動かす治療は終了しますが、後戻りを防ぐためにリテーナーと呼ばれる保定装置を付けます。保定の期間を含めて矯正治療期間と考えると良いでしょう。

【治療にかかる費用】
マルチブラケット矯正治療の費用はどのような装置を使うかにより異なります。例えば、成人の患者さんがデーモンシステムで2年間の治療を受ける場合、治療費用は約80万円です。

【マルチブラケットに関してよくある質問】
Q.子供でも治療を受けられますか?
A.マルチブラケットの治療は、親知らず以外の大人の歯が生えそろった段階で開始できます。最後に生え変わる永久歯は12歳頃とされるため、通常中学生以降の方が治療の対象になります。

Q.治療期間は?
A.平均して2年~3年ほどです。ただし、人により歯の動きやすさが異なるため、治療期間が短くなる方もいますし、逆に長くなる方もいます。

Q.抜歯は必要ですか?
A.抜歯が必要なケースもありますが、すべての人に抜歯が必要というわけではありません。歯列の凹凸や歯の出っ張りが大きく、口元の突出を改善したり閉じやすくしたい場合は抜歯してから矯正することが多くなります。

投稿者: 大通り矯正歯科クリニック

歯列矯正が早く終わる人の特徴とは?治療期間を早く終わらせるポイントも紹介

2024.11.19更新

美しい歯並びになりたいけれど、矯正器具を付けることに抵抗がある、という人は多いと思います。特に結婚式など人生の大きなイベントを控えている人は、その日を綺麗な歯並びで迎えたいと思う反面、スケジュール通りに矯正が終わらなかった場合を考えてしまうものです。歯列矯正にはどれくらい時間がかかるのか、治療期間が変動してしまう理由について確認していきましょう。

【一般的なスケジュール】
歯列矯正にかかる時間は、人によって異なります。症状によっても前後しますが、それ以外にもマウスピースかワイヤー矯正か、部分矯正か全体矯正かによっても変わってくるので、一概に「これくらいで終わる」と言えないのです。とはいえ、大体の目安はあり、大人の場合は治療に1~4年ほどかかると考えておく必要があります。なぜ年単位の時間がかかるのかと言えば、歯を動かすための「動的矯正治療期間」と、並び終わった歯を安定させるるための「保定期間」の2つが必要だからです。歯を動かした後、「リテーナー」と呼ばれる装置を使って固定しないと、歯が元の位置に戻ってしまい治療が無駄になってしまうこともあります。
歯列矯正では、まず矯正相談の後に精密検査を行い、治療計画や矯正治療費の見積りを立てます。歯列矯正は保険適用の治療ではないので、具体的にどれくらいの期間がかかり必要なお金がどれくらいなのか、治療を始める前に知っておく必要があるのです。矯正が始まると、まず虫歯治療や抜歯などを行って口の中の状態を整えてから矯正器具(ブラケット)を装着します。この矯正期間は半年から2年ほどかかり、その間1~2ヵ月に一度のペースで診察を受けて歯の動きを確認することになります。歯並びが整ったら矯正器具を外して保定器具を付け、1~2年間の保定期間に入ります。この保定期間が終われば無事通院は終了です。

【期間が変化する要素とは?】
歯列矯正の治療期間は、歯の状態や治療方法で変化します。まず、矯正治療を始める前に虫歯や歯周病の治療を行う必要があるので、虫歯が多かったり歯周病が重くなっている場合はその治療期間を長く取る必要があります。歯周病が深刻化して歯がグラついている場合、歯列矯正を始められない可能性もあります。また、歯並びに重度の問題を抱えている人より、ある程度歯並びが整っている人の方が矯正期間は短くなる傾向があります。矯正が早く終わる人の特徴としては、歯の動きが良い人は勿論ですが、きちんと定期的に通院することも大切です。
矯正期間は治療方法によっても変わります。主に前歯だけを対象にした部分矯正は、治療期間が数ヶ月~1年程度と短いことが多いです。部分矯正で治療するのはかみ合わせ治療が必要ない軽微な症状だからというのが理由です。矯正器具を歯の裏側に付ける裏側矯正は、一般的な表側矯正より若干治療期間がかかります。マウスピース矯正は全ての不正咬合に対応できる訳ではありませんが、表側矯正と治療期間は殆ど変わりません。

【治療期間が延びてしまう理由は?】
矯正治療期間が長くなってしまう要因として、治療中の不適切な行動や習慣が指摘されています。これらは患者が努力しなければならない点なので、矯正歯科医と相談しながら対策を取る必要があります。まずよく指摘されるのが装置の不適切使用です。マウスピース矯正では、食事中など任意のタイミングで取り外しが可能なのですが、一方で装着時間が短くなってしまうケースがよくあります。定められた装着時間が短いと当然矯正にかかる時間は長くなってしまうので、「外したら装着する」習慣を付ける必要があります。
定期的な診察やメンテナンスを怠ってしまう、というのも良くある失敗です。歯列矯正中は歯がきちんと動いているか、歯や歯ぐき、矯正装置にトラブルが起こっていないかを確認するため定期的に通院する必要があります。これを怠ってしまうと、適切な調整や検査が行われず歯の移動がスムーズに行われない場合があるのです。痛みや違和感がないと歯医者には足が向かないという人もいますが、スケジュール通りに治療を終えるためにも通院習慣をきちんと守るようにしましょう。
生活習慣や食生活によって治療が長引いてしまうこともあります。ブラケットを装着すると、通常よりも歯が磨きにくくなると同時に歯に汚れが溜まりやすくなってしまいます。毎日の歯ブラシを徹底し、虫歯や歯周病が発生しないよう気を配る必要があります。歯石がたくさん付着すると歯の動きを遅くする場合もあります。また、極端に固い食べ物や粘着性のある食べ物は、矯正器具に大きな負担をかけてしまいます。咬む力が強い人も同様です。適切な咬み方や力の入れ具合、食生活にも気を配る必要があります。

【治療スケジュールを頭に入れておこう】
歯列矯正は時間がかかる治療で、年単位の期間を必要とします。しかし歯の状態や治療方法によってこの期間は変動するため、自分の場合はどれくらいかかりそうか矯正歯科医に確認しましょう。治療期間中は定期的な診察が必要で、これも全体的な治療期間に影響を与えます。通院スケジュールをしっかりと確認して、必ず守らなければなりません。

投稿者: 大通り矯正歯科クリニック

「いい顔」と口元の関係

2024.11.19更新

皆さんは、自分の一番いい顔がどんな顔か、考えたことがありますか?子供に対して、「いい顔して」と言ってカメラを向ける時、その子のあふれんばかりの笑顔を自然と期待しているのではないでしょうか。
以前にスピカで行われていた「大顔展」に出向かれて、いい笑顔、いい表情を作るための顔の筋肉のエクササイズをご覧になった方もいると思います。そして、その調和のとれた笑顔の口元から見えるきれいな歯並びを、CG(コンピュータ・グラフィックス)技術を駆使して歯抜けの状態にしたり、ガタガタの歯並びなどにして、笑顔の印象にどれほど歯が影響するか気付かれた方も多いのではないでしょうか。
また、心理的要素も大切なものです。自分が心から満足していれば、いい顔をするのに苦労はないことでしょう。矯正治療後に、患者さんから以前より快活になった、自信がもてるようになったなどと、言っていただくことがあります。ご自身が理想の口元を手に入れたことから来る満足感が、自己肯定意識となっているためなのでしょう。そういう意識下での笑顔は、魅力的だと感じるものです。 魅力ということに関して面白かったのが、顔の男女織別のポイントになる眉と顔の輪郭を、CGを使って女性性を強調すると、男女ともに素敵になる、という点でした。眉は正面から見た形だけでなく、横から見た時の形を意識して描くと美しく仕上がるそうです。口元も同じですね。顔の下半分の立体感は、横から見た時に、鼻の先端と下あごの先端を結んで、その線からどれくらい口元が飛びだしているかが関係してきます。皆さんも、美しい口元になって、「いい顔」してみませんか。

投稿者: 大通り矯正歯科クリニック

矯正治療と親知らず

2024.11.19更新

大人を対象としたある調査によると、下あごの親知らず(智歯)は、50%近くの人が骨の中に埋まったままになっており、きちんと生えることができたのは20%程度と、非常に少なかったとのことです。このことからも、現代人のあごに智歯まで含めた32本の歯がすべて生えるのは、かなり難しいといえます。
歯とあごの骨の大きさの不調和が強いと、前歯部のでこぼこだけでなく、臼歯部でもでこぼこが生じ、さらには智歯も埋伏してしまいます。
骨の中に埋伏した智歯の中でも水平に横たわっているものは、智歯周囲炎を起こしたり、第二大臼歯の後ろ側で虫歯になったり、歯根を異常吸収したりすることが多いため、特に問題となります。
皆さんの中でも、智歯がうずいてから、大変な思いで抜歯した経験のある人は多いのではないでしょうか。 また、痛みはなくても、智歯が前方の歯を押すことによって、かみ合わせがずれたり、前歯がでこぼこになることもありますから、矯正治療を考える上でも注意が必要です。
そこで最近では、智歯が下あごの骨の中で作られ始める10歳くらいの比較的早い時期に取り除くようになってきました。この時期には、智歯のもととなる歯胚(しはい)の上にある骨が薄く、歯胚を取り除く際に、ほとんど骨を削る必要がないため、体に与えるダメージも少なくて済むからです。 そうすることで、第二大臼歯が生えるのに十分なスペースが得られ、智歯が原因でさまざまな問題を引き起こす可能性もかなり少なくなります。
※歯胚=骨の中で歯が作られる際に歯のもととなる組織

投稿者: 大通り矯正歯科クリニック

シンメトリー

2024.11.19更新

今、アメリカで大ヒットしている映画”マイノリティ・リポート”の会見記事を見て、ハッとしました。
何と、主演俳優トム・クルーズの歯に透明ブラケットの矯正装置が付いていたのです。さすがアメリカ、いやトム・クルーズ、あれほどのスターなのに、堂々と表側に装置を付けて会見するとは。そして、40歳になった彼の顔が見事なシンメトリー(左右対称)になっているのに、もう一度感心。
2年ほど前に、モテるモテないは、シンメトリーか否かで決まるというセンセーショナルな帯付きで”シンメトリーな男”という本が話題に上っていました。それには、”シンメトリー“が1990年代の動物行動学研究の一大トレンドであること、顔の良さと体の全体的なシンメトリーとの間には相関があること、顔のパーツがシンメトリーで、それらの配置がシンメトリーであることが顔の魅力となること、体がシンメトリーだということは、脳や神経の出来具合も良いことなどが事細かに書かれていました。
さすがに矯正治療をしても、トム・クルーズのような顔にはできませんが、シンメトリーな顔にすることはある程度可能です。例えば、上あごや下あごが大きく左右にずれている場合に、あごの位置を修正する外科矯正を行ったり、左右のどちらかだけが八重歯の場合の口角 (唇の端の部分)のつり上がりを、でこぼこな歯並びを治すことで解消するといった具合です。もちろん左右的にかみ合わせがズレている場合にも、矯正で歯を動かすことによりバランスを取ることができます。そしてバランスの取れた形態は、バランスの取れた機能にも通じてきます。
日常生活での注意点としては、日頃から左右両側の歯で均等にものをかむように心がけ、体のバランスを崩す習慣(ほおづえ、足を組むなど)をなくすことも大切です。

投稿者: 大通り矯正歯科クリニック

子供の歯の手入れとその重要性

2024.11.19更新

歯科医師会で行っている8020運動を知っているでしょうか?お子さんが成長する過程において、虫歯や歯周病で失うことになる歯の数を減少させ、80歳になった時点で少なくとも20本の歯が残せるように日ごろからの歯の手入れ(歯磨きや歯科治療など)を推奨しているものです。このうち歯磨きの習慣は一朝一夕で身につくものではなく、しつけとして親から与えられて生活習慣となるものです。
歯磨きの習慣のほかにも、しつけという観点から歯科に大きく関わってくるのが、食事の仕方と姿勢です。奥歯でよくかんで食べることは、消化吸収を助け、味覚を育て、かみ合わせの深さを決定します。さらには学習の能率も高めると考えられています。子どもの歯の発育に合わせて、かみごたえのある食材を離乳食から取り入れましょう。
さらに、左右均等にかむ習慣は左右バランスのとれたあごの骨や筋肉の発達を促すために大切です。あごの関節のトラブルは、その人の直立や座位の姿勢とも関係しています。そのため猫背にならないように、背中を反り過ぎないように注意が必要です。
また、咀嚼(そしゃく)の機能異常は口元の形態にも大きく影響を与えます。歯並びの異常やあごのズレなどによってバランスよく 食べられない場合は、早めに専門医を受診しましょう。そして、クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の向上のために不可欠な食べる楽しみを、大切なお子さんに授けてあげてください。

投稿者: 大通り矯正歯科クリニック

指しゃぶりなどの悪習癖とかみ合わせについて

2024.11.19更新

先日、中央保健センターで開催された「母と子のふれあいフエスティバル」で矯正相談を担当しました。
その中で、数人のお母さんからお子さんが指しゃぶりを止めないのでかみ合わせが変にならないか心配だという声を聞きました。実際、子どもによく見られる指しゃぶりはもちろん、くちびるをかむ癖、飲み込む際に舌を突出させる癖などはかみ合わせに悪い影響を与えることがあります。
まず幼児の指しゃぶりですが、3歳くらいまでは生理的なものと考えられますので、あまり心配する必要はありません。しかし、4,5歳で前歯がかみ合わなかったり、出っ歯になってきていたら、本人に自覚させて、止めさせるようにしたいものです。指しゃぶりの強さや程度にもよりますが、通常この時期に止められれば心配なく、かみ合わせの変化もだんだんと元に戻ります。
次にくちびるをかむ癖についてですが、下くちびるをかむことが多いと出っ歯になってしまうことがあります。逆に上くちびるをかむことが多いと受け口になったりもします。くちびる以外のタオルや鉛筆などでも同様の変化が起きますから注意が必要です。
また、一日に行う飲み込みは3000回ほどと言われていますが、その度ごとに舌を突出させていると、歯に間欠的な矯正力を加えているのと同じ現象が起きてしまいます。すなわち舌のカで歯が前方に押し出されて出っ歯やすきっ歯になったり、歯が押し下げられて上下的にかみ合わない開咬になったりします。この場合には、矯正装置で舌の突出を防いだり、舌を含めた口の周りの筋肉のバランスがとれていなければ筋機能訓練というトレーニングをすることになります。 小学校に入ってもこのような癖が残っていたり、その癖によりかみ合わせに異常があると思われる場合には、早めに専門医に相談することをお勧めします。

投稿者: 大通り矯正歯科クリニック

プラークコントロールって?

2024.11.19更新

皆さんもテレビや雑誌などでプラークコントロールという言葉を聞いたことがあると思います。大体の人が歯磨きをすることなのだと理解しているようですが、実際にはそのほかにプラーク(歯垢)の量を減らすための食事指導、歯科医が行う専門的処置なども含まれます。
では、プラークとは一体何なのでしょう?この質間をするとほとんどの人が食べかすのことだと思っているようです。これは大きな間違いで、プラークとは歯の表面に付着している細菌とその細菌が作ったネパネパとした産生物の塊のことなのです。普段は目に見えないので気にならない人も多いのですが、顕微鏡を使うと虫歯や歯周病の原因菌などがたくさん見えます。こうなると歯磨きをしないではいられなくなります。プラークは洗口では取れず、歯ブラシやデンタルフロスなどを使って取り除かなければなりません。その際、プラークテスターという染め出し液を使うと容易に磨き残しをチェックできます。食事の時の注意点としては、粘着性のある軟らかい食物を避けて、繊維性の硬い食物をよくかんで食べ、砂糖の摂取量を抑えたりすることも必要です。
ガムやキャンディーなどはシュガーレスとかキシリトールの製品を選ぶとよいでしょう。
そのほか歯科医が行う専門的処置として歯の表面の研磨、でこぼこな歯並びの矯正治療、不適合な冠や充填物(詰め物)の再製作などが必要なこともあります。長い間、自分の歯で健康でいられるには、プラークコントロールが必要不可欠です。

投稿者: 大通り矯正歯科クリニック

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